配偶者・宅地

配偶者の税額軽減

配偶者が取得した財産は1億6千万まで非課税

配偶者の税額軽減は以下がポイントです。

①課税価格の合計額の合計額のうち配偶者の法定相続分相当額(1億6千万円に満たない場合には1億6千万円)と配偶者の実際取得額とのいずれか少ない金額

ア:すべての者に係る相続税の総額のうち配偶者の実際の相続分にあたる金額
イ:①の金額がすべての者の課税価格に占める割合を乗じて計算した金額
アからイの金額を引いた金額が配偶者の納付金額②配偶者は婚姻の届出をしている人。

③配偶者に対する税額軽減の対象の基礎となる財産には原則として分割されていない
財産はふくまれない。
配偶者の税額軽減をうけるためには相続税の申告書に書類を添付してその申告書を提出しなければなりません。

小規模宅地の特例

被相続人の事業の用又は特定同族会社の事業の用に供されていた宅地

被相続人の居住の用に供されていた宅地
被相続人の貸付事業の用に供されていた宅地

これらの宅地等のうち限度面積までの部分(小規模宅地等)についてその宅地等の金額に以下の割合を掛けた金額が評価額となります。

①特定事業用宅地等 20%
②特定同族会社事業用宅地等 20%
③貸付事業用宅地等 50%
④特定居住用宅地等 20%

特定事業用宅地等

特定事業用宅地等とは以下のものをいいます。

被相続人の事業の用に供されていた宅地等で要件のすべてに該当する被相続人の親族が取得したもの。
80%減額  小売卸業サービス業の商店、事業所

A①その宅地等の取得者がその宅地等の上で営まれていた被相続人の事業を相続税の申告期限までに承継しかつ、申告期限まで当該事業をいとなんでいること。     
②その宅地等を相続税の申告期限まで保有していること。
B被相続人と生計を一にする被相続人の親族の事業の用に供されていた宅地等でその事業を行っていた親族が取得したもの
事業継続の要件  保有継続の要件

これまでの限度面積 400㎡ H27.1.1以降 限度面積 400平方メートル

特定事業用宅地等

被相続人の事業用宅地等

事業承継要件、取得要件
事業継続要件、保有継続要件
1.親族が一部承継(転業)OK
2.親族が一部承継(廃業)OK
3.災害による休業OK
4.事業承継する目的で建替中 OK

特定同族会社事業用宅地等

特定同族会社事業用宅地等とは

被相続人の特定同族会社の事業の用に供されていた宅地等で要件のすべてに該当する被相続人の親族が取得したもの。
80%減額 株式出資の50%以上を保有。

A①その宅地等の取得者が被相続人の親族で特定同族会社の役員であること。     
②その宅地等を相続税の申告期限まで保有していること。

これまでの限度面積 400㎡ H27.1.1以降 限度面積 400平方メートル

貸付事業用宅地等

貸付事業用宅地等とは

被相続人の事業(不動産貸付業、駐車場業、及び事業と称するに至らない不動産の貸付等に限ります。「貸付事業」といいます。)の用に供されていた宅地等で要件のすべてに該当する被相続人の親族が取得したもの。50%減額

A①その宅地等の取得者がその宅地等の上で営まれていた被相続人の貸付事業を相続税の申告期限までに承継しかつ、申告期限まで当該事業をいとなんでいること。     
②その宅地等を相続税の申告期限まで保有していること。
B被相続人と生計を一にする被相続人の親族の貸付事業の用に供されていた宅地等でその事業を行っていた親族が取得したもの
事業継続の要件  保有継続の要件

特定居住用宅地等

特定居住用宅地等とは以下のものをいいます。

被相続人の居住の用に供されていた宅地等で次のABCいずれかに該当する被相続人の親族が取得したもの。80%減額

A 配偶者

B 下の要件に該当するもの:被相続人と生計を一にしていた親族が取得して
①居住継続 ②保有継続

C 下の要件に該当するもの:被相続人と別居の親族で居住する法定相続人がいなくて、自己の家屋に居住していない
①人的構成の要件 ②家屋を所有し、居住しないことの要件 ③保有継続の要件
限度面積 これまで 240㎡  H27.1.1以降 330㎡
特定事業用宅地と併用すると730㎡までみとめられます。

被相続人の居住用宅地等

具体的には!?

被相続人の居住の用に供されていた土地を取得

  1. 同居親族
    同居要件 取得要件 居住継続要件 保有継続要件
  2. 非同居親族
    被相続人に配偶者なく同居法定相続人いない
    3年以内に本人配偶者が家屋を保有していない  保有継続
  3. 同一生計親族の居住用宅地等
    取得要件 居住継続要件 保有継続要件
    相続対策:被相続人と同居する、配偶者が取得する
         地価の高いところに居住する
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